監査基準報告書300実務ガイダンス第1号「監査ツール(実務ガイダンス)」の改正及び「公開草案に対するコメントの概要及び対応」の公表について(2023年6月20日 日本公認会計士協会)

日本公認会計士協会(監査・保証基準委員会)は、2023年6月15日の常務理事会の承認を受けて、監査基準報告書300実務ガイダンス第1号「監査ツール(実務ガイダンス)」の改正を公表しました。

本実務ガイダンスの改正に当たっては、2023年3月20日から4月21日までの間、草案を公開し、広く意見を求めました。公開草案に寄せられたコメントの概要とその対応も併せて掲載しています。

本改正は、2022年6月の品質管理基準報告書第1号「監査事務所における品質管理」の改正、品質管理基準報告書第2号「監査業務に係る審査」の公表及び監査基準報告書220「監査業務における品質管理」の改正(以下合わせて「品質管理基準報告書第1号等の改正」という。)並びに2022年7月の倫理規則の改正に伴い、所要の見直しを行ったものです。

今回の改正で大きく変更になっている様式は以下です。品質管理基準報告書第1号等及び倫理規則の改正は広範であるため、多くの様式に変更が生じています。以下では、特に変更の多い様式を示しています。

 

(品質管理基準報告書第1号等の改正に伴う見直し)

【様式1-1】監査契約の締結及び更新

【様式1-4】監査契約の解除に関する検討

 

(倫理規則の改正に伴う見直し)

【様式3-5別紙】倫理規則に基づく違法行為への対応

【様式12】職業倫理に関する規定の遵守状況の評価(新設)

【様式12】付表 監査チームの職業倫理に関する規定の遵守状況の評価(新設)

 

(監査実務を踏まえた既存様式の見直し)

【様式2-1】グループ監査の方針(勘定科目)

【様式3-13-1】重要な虚偽表示リスクの識別と固有リスクの評価(関連する見直しを主に【様式3-13-2】【様式3-4】に対して実施)

なお、品質管理基準報告書第1号等の改正は大規模監査法人においては2024年7月1日以後開始する事業年度に係る財務諸表の監査から適用となりますが、大規模監査法人以外の監査事務所においては2025年7月1日以後開始する事業年度に係る財務諸表の監査からの適用となり適用時期が異なります。

そのため、品質管理基準報告書第1号等の改正に伴う見直しが含まれる様式と含まれない様式をそれぞれ公表していますので、利用に当たり留意する必要があります。

(日本公認会計士協会 ホームページ

 https://jicpa.or.jp/specialized_field/20230620ghe.html )