「業種別委員会実務指針第38号「投資事業有限責任組合における会計上及び監査上の取扱い」の改正について」の公表について(2024年6月21日 日本公認会計士協会)

日本公認会計士協会(業種別委員会)は、2024年6月13日に開催された常務理事会の承認を受けて、「業種別委員会実務指針第38号「投資事業有限責任組合における会計上及び監査上の取扱い」の改正について」を公表しました。

 2023年12月5日に投資事業有限責任組合会計規則(以下「有責組合会計規則」)が公表され、日本の投資事業有限責任組合(以下「有責組合」)が保有する金融商品に対する公正価値評価を促進するため、時価での評価が原則とされるとともに、時価の定義が明確化されました。本改正は、新たに公表された有責組合会計規則との整合性を図るために見直しを行ったものです。

 内容に係る主な変更点は次のとおり。

・有責組合における財務報告の枠組みについて、有責組合会計規則第7条第2項等で時価の定義が明確化されたことに伴い記載を修正した(第9項)。

・有責組合会計規則に準拠した場合の時価評価について、有責組合会計規則第7条第2項等で時価の定義が明確化されたことに伴い記載を修正した(第24項及び第24-2項)。

・投資事業有限責任組合契約に関する法律(有責組合法)に基づく財務諸表等に適用される財務報告の枠組みの受入可能性について、有責組合会計規則第7条第2項等で時価の定義が明確化されたことに伴い記載を修正した(第58項)。

・現行の実務を踏まえ「査定」を「評価」に修正した(第79項から第92項)。

・改正前に付録8としていた「投資資産時価評価準則にIPEVガイドラインを採用した場合の未公開株式の公正価値の見積りに係る監査上の留意事項」を第93-2項から第93-18項として追加した。また、有責組合会計規則の文言と整合させるため「公正価値」を「時価」に修正した。

 本改正は、原則として2024年10月1日以後開始する事業年度又は会計期間に係る監査から適用される。

(日本公認会計士協会 ホームページ

 https://jicpa.or.jp/specialized_field/20240621qxd.html )